河内宙夢 詩、日記

コウチヒロム 日記、詩、活動

3月30日

1か月前ほどライブハウスで知り合った男に勧められたジョン・ファンテ。『塵に訊け!』。タイトルを聞いただけでびびっときて読みたかったけど読めてなかった。それを昨日読んだ。最高でした・・・。小奇麗な図書館に塵は見当たらなかった。だから外へ出て僕はビルや看板やアスファルトに訊いてみました。やっぱり何もわからなかったけど、街のその正直さになぜか僕安心して。その時詩を作りたい気持ちがムラムラと熱を帯びだしたので、近くのエクセルシオールカフェで詩を書いて熱を放出した。

本を教えてくれた人とは、連絡先を交換して、男二人で終電車に乗って話し込むほど盛り上がったけど、それ以来連絡を取っていない。もはや顔もあんま覚えていないけど 、彼が歌っていた、子供と川沿いを歩いていく歌だけは覚えている。

「街に訊く」

アスファルトに訊いてみても あすはある?と訊いてみても

分からないと言っているよ 僕はちょっと安心しましたよ

色々あった様なこの人生も 本当はなんにもなかったでしょ

幼いころに遊んだ海は 昔とちっとも変わらずたゆたう

雨の日は子供の様 街もビルも濡らすけれど 私は喜んで 私はよろめいて

ライクアローリングストーン 聴きながら 自転車を漕いでいる 生きている感じ

アイスコーヒーはカッコいいな 私の様になりなさいって

だけどいつか氷も溶けて だらしなく汗を垂らしているよ

恋をしたら獣の様 何もかも捨てるけれど 私は喜んで 私はよろめいて

ライクアローリングストーン 歌いながら 新しい靴を履き 生きている心地