河内宙夢 詩、日記

コウチヒロム 日記、詩、活動

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この一カ月くらい移住準備やライブの為、京都と実家を行き来している。京都に行くことについてなにか確信があるわけではない。正直人がいて、家があって、営みがあって、つまりは街ならばどこだっていい気がしている。今は街とか、そんな時代じゃないかもしれないけど。僕自身つまらない男だから、街とか音楽とかそういうのに頼ってしまう。面白い人ならどこだって面白いだろう。

昨日東京の女の友達と、京都に行く前にと、映画に誘って街をぶらついた時、そこに子犬がぴかぴかの透明なケースに入れられて陳列されている、できたばかりのペットショップがあった。僕はそこに群がる人たちを横目に見ながら、険しい顔で、ペットショップは好きかと友達に聞いた。友達は少し考えた後に、好きだといった。その時の街の風景と重なったその子の横顔を見て、あー東京ってやっぱり面白いかもって思った。

最近は豊田道倫さんに誘っていただいたライブを無事に終えることができて、ふっと一息つくことができている。

憧れの人の前では、だれもが皆少女のようになると誰かが言っていたが、僕も豊田さんを前にして、少女の様に興奮し、舞い上がってしまった。

出番のあと、楽屋で「河内君はラッキーボーイやな。こんないいバックバンド従えて。」と仰ってくれた。僕はライブでへとへとで汗だくで、動揺して赤ワインをボタボタこぼしながら「ありがとうございます」としか言えなかった。

その赤ワインのしみが取れない、2018年5月5日の風に揺れる洗濯物のトートバッグを見ながら、まあいいかと、自分の色々なことを許しながら、生きていける気がしている。